それでは聴いてください

フリートークからの曲紹介に繋げるラジオ形式のブログ

富士そばは優しい ーPART Ⅱー

前回の記事で富士そばに触れた。

カツ丼の食券を買ったが、カウンターで「そばですかうどんですか」と訊かれ、第三の選択肢をもって「丼です」と答えたが怒られなかったから、富士そばは優しいと締めくくった話だった。後で知ったが、第3の選択肢を含むことを「例示列挙」と言うらしい。

↓前回の記事『富士そばは優しい』

dj-juri.hatenablog.com

「そばですかうどんですか」という質問が、警察に通報したときの「事件ですか事故ですか」に響きが似ており、事件と事故はとっさの判断が難しいが、そばとうどんは違いが瞬時にわかると私は述べていた。

しかし今日、こんな記事を見つけた。

↓『外食チェーンの裏側…行ってはいけない!? 立ち食いそばの正体』

wpb.shueisha.co.jp

そばは、そば粉と小麦粉を混ぜて作るのが一般的だが、激安そば店ではそば粉より小麦粉の割合の方が高く、そば粉:小麦粉=2:8で作られることが多いという。

それが、ひどい店だと1:9のところもあるそうな。

 

記事にはこんな記述があった。

小麦粉9割のそばって…。

「もはや、そばとは言えません。激安そばの正体は、そば風の茶色いうどんです」

 

え・・・

じゃあ、小麦粉9割のそばを出す店でそばを頼んで、「そばですかうどんですか」って訊かれたら何て答えればいいの?

①「そばです。」(純粋なそばだと思っているふり)

②「そばです。」(“そば”は商品名だと考える)

③「愚問ですね(嘲笑)。そば粉入りのうどんで。」

 

もっとも、安い店に入るときというのは、なんでもいいからすぐに何か食べたいときであって、本当においしいそばが食べたかったら、そば打ちの様子が間近で見えるような店に入ればよいのだけども。

 

この記事では、安くてもそば粉の割合が高い、本物の「そば」を食べられる店を最後に紹介していた。その中に、富士そばの名前は挙がっていなかった。

あんまり性格良くないんだろうなと思っていた知り合いに案の定、裏があることを知ったときのような気分で富士そばのことを思った。

 

しかし今度は、関連記事にこんなものを見つけた。

↓『アルバイトにもボーナスを支給する理由とは?「富士そば」会長が語る、超ホワイトな経営哲学』

wpb.shueisha.co.jp

 正社員ですらボーナスがもらえない企業もあるのに、富士そばはアルバイトにもボーナスを支給するという。

 昔から母に言われてたの。「お金が欲しいなら、独り占めしちゃダメ。みんなに分けてやる精神がないと絶対に大きくなれない」って。だから富士そばでも、前年よりよければ給料を増やしなさいと言ってるのね。それさえしっかりしていれば、僕がどうのこうの言わなくても、みんな一生懸命やってくれる。 

(中略)

売り上げを増やせば、自分たちに返ってくるとわかってるから、僕が何も言わなくても、なんとかして売りたいといろいろ考えてくれる。

これは、この記事に書かれていた、富士そばの丹社長の言葉。

待遇を良くすれば、従業員もそれに応えようと、売り上げを増やすために試行錯誤してくれるという考えだ。

 

丹社長は、自分が上京した頃の寂しさや苦労をよく覚えていて、それを店の経営に活かしているという。最初の方にこんな記述もあった。

やっぱり東京は地方から出てきた人が多いから、家賃を払うのに精一杯な人も少なくないでしょ。

 懐が寂しい人の事情を本当によくわかっている。貧乏だと空腹時、なんでもいいから食べたい、と思う。そばに含まれるそば粉が何割だろうと関係ない。“茶色いうどん”だろうが10割そばだろうが、そこそこおいしければいいのだ。食べられるものを安く提供する。上京したての若者や、懐のさみしい人への配慮で、あえて必要以上に凝らないことが、富士そばのやり方なのかもしれない。

 

富士そばのそば粉の割合はわからないし、立ち食いそばと言えどそれなりにこだわりをもってそばを作っているのだとは思う。私はただネット記事を読んだだけなので確かなことは言えないけれども、一つだけ言い切れることがある。

 

やはり富士そばは優しい。

 

Superfly『やさしい気持ちで』(00:16から始まります)

www.youtube.com

 実は富士そばは片手で数えられるくらいしか行ったことがないのだけど。

10割そば:そば粉10割のそばのこと。そば粉にはつなぎの成分がないため、小麦粉を混ぜた方が麺の形にしやすいが、小麦粉不使用のそばも存在している。